PMS(月経前症候群)──こころとからだのつらさへの向き合い方
どんな病気か・主な症状
PMS(月経前症候群)とは、生理(=月経)が始まる3〜10日前から心身に不調が出て、
生理が始まると症状が軽くなる、または消えていく状態を指します。
症状は人によって異なり、
- 身体的症状:下腹部痛、腰痛、頭痛、乳房の張り、むくみ、便秘や下痢
- 精神的症状:イライラ、不安感、抑うつ気分、集中力低下、涙もろさ
など、多岐にわたります。
特に精神的な症状は日常生活や人間関係に影響しやすく、「毎月同じ時期に気分が乱れる」「仕事や家事がはかどらない」と悩む女性は少なくありません。
原因
PMSの正確な原因はまだ完全には解明されていませんが、
月経周期に伴うホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)の変動が深く関与していると考えられています。
ホルモン変動が脳内の神経伝達物質(特にセロトニン)のバランスに影響し、気分の不安定さや体調の変化を招くといわれています。
また、ストレス、不規則な生活、過労、睡眠不足、食生活の乱れなども
症状を悪化させる要因になります。
今できる対処法・予防法
日常生活の工夫で、PMSのつらさを軽減できることがあります。
- 睡眠を整える:7時間前後の十分な睡眠が目安です。
- 適度な運動:ウォーキングやストレッチはストレス軽減と血流改善に役立ちます。
- バランスのとれた食事:甘い物やカフェイン、アルコールを控え、カルシウム・マグネシウム・ビタミンB群を意識しましょう。
- リラックス法を取り入れる:深呼吸、ヨガ、入浴などで副交感神経を整えることが有効です。
また、頭痛や下腹部痛などには市販の鎮痛薬を使うのも一つの手です。
ただし服用が頻繁になる場合は、医師に相談してください。
受診の目安
次のような場合は、婦人科での受診をおすすめします。
- 症状が重く、日常生活や仕事に支障がある
- 気分の落ち込みやイライラが強く、人間関係に影響している
- 市販薬や生活改善だけでは十分に症状が和らがない
特に、強い抑うつ感や自分を追い詰めるような思考が出る場合は
「PMDD(月経前不快気分障害)」という、より重度の状態である可能性もあるため、
早めに医師の診察を受けましょう。
検査方法・治療法
診断は、症状が「生理前に出て、生理が始まると軽快する」という特徴をもとに行われます。
頭痛やむくみなど他の病気との区別のために、血液検査や画像検査が必要になる場合もあります。
治療には:
- 低用量ピル
- 抗うつ薬(SSRI):PMDDの場合に用いられる
- 生活習慣改善
- 漢方薬
などがあり、症状や生活状況に応じて選択されます。
まとめ・アドバイス
PMSは「生理だから」として我慢されがちですが、放っておくと心身の健康や社会生活に大きな影響を与えます。
「毎月つらいけれど、仕方ない」と思う必要はありません。
症状の程度にかかわらず、医師に相談すれば適切な治療法が見つかる可能性があります。
名古屋市内にも婦人科や女性外来を設けている医療機関があり、近年はオンライン診療で相談できる選択肢も増えています。
ぜひ、「一人で抱え込まず、相談してみる」ことから始めてみてください。





