ドライシンドローム──全身に広がる乾燥のサイン

どんな症状か

「ドライシンドローム」とは、唾液・涙・腟分泌液など、体の粘膜をうるおす分泌が減少し、乾燥症状を起こす状態を指します。
代表的なものに” ドライマウス(口の乾燥)・ドライアイ(目の乾燥)・腟の乾燥 ”があります。

  • ドライマウス:口の乾き、飲み込みづらい、口臭、むし歯や歯周病の増加
  • ドライアイ:目の乾き、ゴロゴロ感、充血、かすみ目、視力低下
  • 腟の乾燥:性交痛、かゆみ、腟炎の繰り返し

これらは生活の質を大きく下げるだけでなく、感染症や慢性的な不調の原因にもなります。


原因

乾燥の背景にはさまざまな要因があります。

  • 加齢や更年期:女性ホルモンの低下による分泌量減少
  • ストレス・自律神経の乱れ
  • 薬の副作用:抗うつ薬、降圧薬、抗ヒスタミン薬など
  • シェーグレン症候群などの自己免疫疾患
  • エアコンや乾燥した環境
  • パソコン・スマホの長時間使用(瞬きの減少)


今できる対処法・予防法

  • ドライマウス:こまめな水分補給、唾液腺マッサージ、キシリトールガム
  • ドライアイ:加湿器の使用、意識的な瞬き、パソコン・スマホの使用時間を調整
  • 腟の乾燥:保湿ジェルの使用、下着は通気性の良い綿素材を選ぶ

生活習慣としては、バランスの良い食事・適度な運動・十分な睡眠も重要です。


受診の目安

次のような場合は医療機関を受診しましょう。

  • ドライマウス:強い口の渇きで食事や会話に支障がある
  • ドライアイ:市販の目薬で改善せず、視力に影響がある
  • 腟の乾燥:性交痛や炎症が繰り返される


検査方法・治療法

  • ドライマウス:唾液分泌量測定、口腔内診察 → 唾液分泌促進薬、保湿剤
  • ドライアイ:涙液検査 → ヒアルロン酸点眼、涙点プラグ治療
  • 腟の乾燥:婦人科診察 → エストロゲン含有クリーム、腟錠、保湿剤

自己免疫疾患が疑われる場合は血液検査も行われます。


まとめ・アドバイス

「乾燥」は年齢や季節のせいと軽視されがちですが、背景に病気が隠れていることもあります。

名古屋市内には、口腔外科・眼科・婦人科と専門的に相談できる医療機関がそろっています。
「乾き」が気になるときは我慢せず、早めに医師へ相談することが大切です。

監修者
武藤 奈月 先生
武藤クリニック
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