子宮脱──膣から何か出てきた!?
どんな状態か
子宮脱とは、骨盤の中で子宮を支えている筋肉や靭帯(骨盤底支持組織)が弱くなることで、
子宮が下がり、膣の外に突出してくる状態をいいます。
高齢女性に多くみられますが、出産経験のある比較的若い女性でも起こることがあります。
主な原因
- 出産の影響(経膣分娩で骨盤底筋が伸ばされる)
- 加齢による筋力低下
- 閉経による女性ホルモン(エストロゲン)の低下
- 便秘や咳などで腹圧がかかる習慣
- 肥満や重労働による負担
主な症状
- 膣から何かが下がっている、出ている感覚
- 下腹部の重だるさ
- 排尿障害(頻尿・残尿感・尿失禁)
- 排便障害(便が出にくい)
- 性交痛
今できる対処法・予防法
軽度の場合は生活習慣の工夫で進行を防げることがあります。
- 骨盤底筋体操(ケーゲル体操)で筋肉を鍛える
- 便秘や慢性の咳を改善して腹圧を減らす
- 肥満があれば減量を目指す
- 重い荷物を避ける
検査方法・治療法
- 診察(内診)で膣からの子宮の下がり具合を確認
- 重症度に応じて治療方針を決定
治療法は次のように分けられます。
- 保存的治療
- 骨盤底筋体操の継続
- ペッサリー(膣内にリングを挿入して子宮を支える器具)の使用
- 手術療法
- 膣式子宮摘出術
- 子宮を温存する方法(子宮挙上術、メッシュを使った固定術など)
まとめ・アドバイス
子宮脱は命に関わる病気ではありませんが、生活の質を大きく低下させます。
「膣から何かが出てきた気がする」「排尿・排便がしづらい」といった症状がある場合は、
早めに婦人科や泌尿器科を受診することが大切です。
名古屋市内にも子宮脱の診療を行っている医療機関があります。
骨盤底筋体操などセルフケアで改善できる場合もあるため、恥ずかしがらずに相談しましょう。
監修者
武藤 奈月 先生
武藤クリニック





