産後うつ──心と体の変化に気づくために
どんな病気か
産後うつは、出産後に生じる気分障害のひとつで、強い不安や気分の落ち込みが2週間以上続く状態を指します。
多くの母親が経験する「マタニティブルー(出産後数日で自然に回復する気分の揺れ)」
とは異なり、産後うつは放置すると長期化し、育児や母子関係に大きな影響を及ぼす可能性があります。
産後は誰もがなり得る、決して珍しいことではありません。
主な原因
- 出産や育児によるホルモンバランスの急激な変化
- 睡眠不足や疲労の蓄積
- 初めての育児への不安
- パートナーや家族のサポート不足
- 妊娠・出産時のトラブル(難産、早産など)
- 過去のうつ病歴
主な症状
- 強い気分の落ち込み、涙もろさ
- 無気力、興味や喜びの喪失
- 不安や過度の心配
- 食欲不振または過食
- 睡眠障害(眠れない、過眠)
- 赤ちゃんに愛情を感じにくい、育児が負担に思える
- 自分を責める気持ちや罪悪感
今できる対処法・予防法
- 十分な休養をとる(家事や育児を一人で抱え込まない)
- 周囲に気持ちを打ち明け、サポートを受ける
- 完璧な母親を目指さず、できる範囲で育児を行う
- 気分転換(散歩や友人との会話)を取り入れる
- 妊娠中からパートナーや家族と役割分担を話し合っておく
受診の目安・治療法
- 気分の落ち込みが2週間以上続く
- 日常生活や育児に支障を感じる
- 自分や赤ちゃんに危害を加えそうな衝動がある
-うまく説明できないけどつらい
-もう限界かもしれない
このような場合は、産婦人科や心療内科、精神科を早めに受診してください。
治療法には以下があります。
- 心理療法(カウンセリング):認知行動療法など
- 薬物療法:抗うつ薬(授乳中でも使用できる薬もある)
- 周囲の支援:家族や地域の子育て支援サービスの利用
まとめ・アドバイス
産後うつは誰にでも起こりうる病気です。
一人で抱え込まず、早めに医療機関や支援サービスを利用することで回復できます。
名古屋市でも産後ケア事業や相談窓口が設けられており、サポート体制が整っています。
「つらい」と感じたら、ぜひ周囲や専門機関に相談してください。
監修者
武藤 奈月 先生
武藤クリニック





